ちょっと語ってみた

ネット黎明期の2ch良スレを読んでストーリーについて考えた件

2018年3月22日

こんにちは、もとみんです。

今年も春分を過ぎましたが、今年はあんまり良いコトが無いなぁと感じています。わたしは定期的に落ち込むクセがあるんですが、これもホリエモン語録でいうところの「想定内」でして、そういうときはすごくぼんやりしてしまいます。

なんにもヤル気がおきないし、動きたくもないから、とりあえず横になってスマホでネットを見るわけです。一番やっちゃいけないヤツですね。

それで、たまに昔の2chスレを読んだりするんです。よく良スレのまとめサイトとかありますよね?アナログサイトでまとまってるようなやつです。ああいうのがこれまたイイんですよ!

そんなわけで、今回はネット黎明期の2ch良スレがいかにいいかについて語ってみます。

  

 

2chはユーザー参加型コンテンツ

ここ数年、自分は、ありがたいことにストーリーを描く仕事にも携わらせてもらっています。創作オタクのわたしにとってこれはこの上なく嬉しいことで、本当に感謝してもしきれないものです。この場を借りてありがとうございますと言いたいです。

ストーリーを描くというのは技術的な側面もあろうかと思いますが、ある程度書き手の感性に依存する部分があるように思われます。というのも、キャラクターの台詞ひとつひとつに関しても、どんな言葉をチョイスするかでバックグラウンドに想像の余地ができるからです。

 

…と、こんな堅苦しいことをかきたいわけじゃないんですよ!

わたしは今回書きたいのは「2chの良スレってレベルの高い創作物だと思う!」ということなのです。

 

良スレって言われてるヤツって、とにかく面白いですよね!あと、続きがすごく気になる!

もうすっごい昔のスレなのに今読んでも全然オモロイし、スレ主レベル高いな~って思ってしまいます。

 

わたしがこの前読んだスレは、最終的には「釣り」でした。途中で色々な謎が提示されたり、実際に誰かがリアルに捜索しにいったりしたにもかかわらず、最終的には全て嘘。創作だったんわけです。

こういうスレって、最初から気になっていたユーザーにとっては「え~!嘘だったの!?」ってなるはずだけど、意外とスレを読んでるとそういう批判してる人は少ないんですよね。

まあ端折って転載してるだけかもしれないですが、それにしたって「釣りだってわかってるけど続き楽しみにしてる」とか「信じてるから最後まで語ってくれ」って応援したり、「この人は偽物で、この人は本物だ」とか探偵張りに推測したり…

 

なんかとにかくみんな楽しんでるんですよね。

参加してるんですよ、そのストーリーに。

 

ロムっているだけならただの読み手かもしれないけれど、書き込んだ時点で登場人物になっちゃうんですよね。ここがスゴイ!

 

完璧じゃなくても面白くて支持される

世の中にはストーリーが必要とされる場面がたくさんあって、漫画・小説・映画などだけじゃなく、最近ではビジネスシーンでもストーリーが必要とされていますよね。むしろこういうブログだってそうだと思います。

 

どういうストーリーを作れば、人の心を掴めるのか?

 

たぶんいろんな人がこれについて考えているし、マーケティングのプロなら統計だって出すでしょう。

いろんな要素をくっつけたり時にはわざと削ったりして、結果をだすために「完璧なストーリー」を作っていく…

 

けど、この2chの良スレはどうでしょうか??

 

こういうスレの場合、ストーリーとしては完璧じゃないと思うんですよ。

だってリアルに人間同士が会話していろんな事実が明らかにされていくから、「こういう展開にしよう」って考えててもその通りにならなくなったりする。秘密にしときたいことがバレたら、急きょそれについて嘘つかなきゃならない。

だから多分、当初の予定と違うルートになってるんですよね。立たないはずのとこにフラグ立っとるやん!どうすんだこれ!?みたいな。

 

けど、そうやってストーリーの軸から外れて、応急処置でいろいろオプションエピソードくっつけたりして、コレ辻褄あってないじゃんってなっても、最終的にはやっぱ面白いんですよ。なんか妙な爽快感とか充実感があって。

 

つまり、別に完璧じゃなくてもオモロイんです。満足できるんです。

そう思ったら、2chってもしかするとすごく理想的な創作物なんじゃないかな?と思い始めたわけです。

 

2ch良スレは漫画・小説より優秀?

勿論どんなネタだったら面白いかは、スレ主の発想や、それこそマーケティング的な技術面に左右されるとは思います。中にはめっちゃつまらんくて伸びないスレだってあるでしょう。

でも、リアルに誰かが関わってきて、作者や編集者以外の読者が実際に参加できて、それどころか読者が新しいフラグ作るみたいな…本当の意味では誰もラストが分からないという感覚って、ひょっとしたら既にストーリーがきっちり決まっている普通の漫画や小説より優れているんじゃないか?

恐らく、リアルにこういうことができるシステムってあんまりない気がするんですよね。あるとしてもメジャーになってないのではないかと思います。

 

ちょっと前の時代までは、選ばれし人だけが情報発信をして、普通の人はそれを見るしかできませんでした。そして今の時代は、誰もが発信者になれます。

しかし、こういうふうに「みんなで一緒に作る」という体験ができるコンテンツは、昔も今もなかなか無いんじゃないかなぁと思います。しいていうなら、TRPGとかは近いのかもしれません。マスターがいて、プレイヤーがいて、話が変わっていく…というあたり。

youtuberや動画配信者がネット上でリアルタイムに質問受け付けて回答するのは、「みんなで一緒に作る」に少し近い感じがします。しかしこの関係はあくまで「配信者とリスナー」の域を脱しませんよね。

 

そんなことをつらつら考えていたら、真に面白いストーリーを描くというのは本当に難しいなぁとしみじみ思いました。

だって、完璧にストーリーを組み立てれば良いわけじゃない。最終的にそれを受け取った側が満足しなきゃ意味がない。

けれど満足したかどうかは言われなければわかりません。そして多くの人はなにも言わない。正にサイレントマジョリティー。

 

なにかもっと革新的な方法があれば試してみたいし、とにかく面白いことがしたい。なにかもっと、ストーリーということに対してオモロイ考えができるんではないかと思ってしまう。

そんな具合にいろいろ考えて、よく分からないけど頑張ろうと思いました。自分にできることは少ないとしても、ひとまず目の前のことを頑張ろうと。

 

揺るがない価値をもとめて

この前読んだスレは昔のもので、その時代だからこそ作れたモノだったのだろうなと思います。

もちろん、今の時代には今の時代の面白さや可能性があるし、またずっと先の未来には全然違ったモノがうみだされていることでしょう。

大抵のものは時代とともに価値が薄まりますが、時代が変わっても揺るがない価値観があれば素晴らしいなと思います。それは統計とかデータとか金銭とか、数値で終われるようなものじゃなく、なにかもっと違う形で。

ではでは、また。

 

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