こんにちは、もとみんです。
日々いろいろな人の意見を聞いたり本を読んだりしていると、たまに「これは!!」と思う内容に出会うことがあります。
以前なにかで見た幻冬舎の見城徹さんの台詞に、「癒着が大切」というようなニュアンスの言葉がありました。これを聞いたとき、へ~と思っただけだったけど、ここ1~2年、とみにその言葉を痛感するシーンが増えてきた気がします。
しかし「癒着」という言葉には悪いイメージがありますよね。だけどそんなに悪い言葉かな?と思ってみると、意外とそういうわけでもないようです。
というわけで、今回は「なぜか悪者にされてしまった言葉」について書いていこうと思います。
「忖度」(そんたく)
ここ最近ぐっと知名度を上げてきたのが「忖度」くんです。
忖度くんはもともと存在していたようですが、政治的なアレで登場して以降、「ちょ、キミ、今まで1回も使わなかったやーんッ!(ツッコミ)」というコメンテーターたちがたくさん使うようになりました。
彼らはもともと忖度くんを知っていたのでしょうか?
もしそうなら、もともと使っていたはずですよね?
ということは、今まで忖度くんを知っていたにもかかわらずガン無視していたか、もしくは「皆がやってるから自分もやろう」的なかんじで使い始めたかのどちらかです。
というわけですから、こういったコメンテーターが「日本人の個性」について言及したらビュッ!と吹き矢を飛ばすと良いと思います。お前に個性があるんかーいッ!とツッコミを入れましょう。
ちなみにわたしは、政治的なアレで登場したときに初めてこの言葉を知りました。
政治的なアレ発信というのがちょっとアレですが、ひとつ勉強になったなと思います。この世にはアレとかコレとかソレとか知らない言葉がたくさんあるなあと思った次第です。
「忖度」(そんたく)
他人の気持ちをおしはかること。推察。 「相手の心中を-する」
<使用例>
太郎:花子ちゃん…実は俺、君のこと…
花子:なに?
太郎:そ、忖度してもいいよッ!!?
花子:忖度拒否。
「癒着」(ゆちゃく)
そして冒頭でも触れた「癒着」です。
ゆちゃく…もう音からしてなんかアレですけど、やっぱ悪い意味に聞こえますよね。
「癒着」(ゆちゃく)
本来離れているべきものがくっつくこと。多く、好ましくない状態として批判的に用いる。 「労使の-」 「政財界の-」
<使用例>
アナウンサー:最近はS極とN極の癒着が問題視されています
コメンテーター:磁石の根底が覆されますね
<応用例>
卵白:もうあなたを離さないッ!
卵黄:離せボケ!癒着するんじゃねえ!!!
「蜜月」(みつげつ)
そしてこちらの言葉も良く耳にします。「蜜月」です。
芸能人の恋愛スクープとか政治家の献金うんたらかんたらでよく聞かれる言葉ですが、そもそもの意味合いは別に悪いものではありません。
「蜜月」(みつげつ)
親密な関係にあること。 「労使の-時代」
<使用例1>
ナンパ男:ヘイ彼女!俺と蜜月しちゃわない!?
ギャル:年収次第で考えるわ
<使用例2>
婚活女子:よろしければ蜜月しませんか?
ハイスペ男子:君の顔と若さによるかな
<応用例>
蜜:はいど~も~!蜜です~
月:月です~
二人:二人合わせて蜜月です~!
蜜:僕ら芸歴100年になるんですよ~
月:もう離れられない関係ですよね~蜜月だけに!
愉快な仲間:「真面目」(まじめ)
個人的にいつも不思議なのが「真面目」くんです。真面目という言葉は良い意味なのに、なぜだかdisり言葉の一つになっているように思います。
例えば「お前って真面目だな」という言葉の中には、どことなく「お前って融通きかないな。つまんないな」といったニュアンスが含まれているように感じられます。これはもはや「君って太ってるけど顔は可愛いほうだよね」と同じくらい褒めてるのか貶してるのかわかりません。
ところで「真面目」には「しんめんぼく」という読み方もあり、その意味がコチラになります。
「真面目」(まじめ、しんめんぼく)
人や物事の本来のありさまや姿。真価。しんめんぼく。「真面目を発揮する」「真面目を保つ」
まじめであること。また、そのさま。しんめんぼく。
本来のありさまや姿!!!
真価!!!
さっそく先ほどの褒めてるのか貶してるのかわからん言葉を代入してみましょう。
「お前って真面目だな」
↓
「お前って真価発揮してるな」
あっという間にレベルアップ感が!!!
もう今度から「あいつ真面目だよな~」は「あいつ真価発揮してるよね~」と言い換えればいいのにと思いましたが、それだと「真面目」という言葉が使われなくなるので元の木阿弥になってしまう…それはいけまんせんな!
真面目な人は損をする、というようなことが言われますが、こうして考えると、真面目な人というより真面目という言葉そのものが損な役割を担ってしまっているような気がしますね。
悪の黒幕:「賄賂」(わいろ)
悪者になってしまった彼らの側で暗躍している言葉もあります。その一つが「賄賂」でしょう。
彼については基本的に悪い意味合いがあるので、まさに「悪の黒幕」といえそうです。
「賄賂」(わいろ)
自分の利益になるようとりはからってもらうなど、不正な目的で贈る金品。袖の下。まいない。
<使用例>
小学生:先生の首は理事長の息子である僕にかかってるんですよ?わかってますよね?
先生:ハイッ!明日までに300万用意します!
小学生:そんなはした金の賄賂は要らない…僕が欲しいのはただ一つ…「よくできました」だ
先生:ハイッ!すべての科目を「よくできました」にします!
小学生:ふふッ…よくできました
言葉の意味はかわっていく
言葉というのは面白いなあと思います。使う人や、コミュニティや、使い方などによって、それ自体の意味とはまったく違う側面を持ってしまう。
今回は絶賛悪者になっている言葉について書きましたが、たぶん、不思議と高評価を得ているような言葉もあるのでしょう。なにか例を出したいところですが、ちょっとすぐには思いつかなかったです…!
個人的にはビジネス言葉はツッコミどころ満載だなと思っています。でも毎度ツッコミを入れているとおっつかないので、がっつり平伏して使用しております。だってその方が円滑に進むから…そう、これが忖度!これが癒着!!!
ではでは、また!