エンタメのはなし

令和ヒット漫画「鬼滅の刃」を読んで驚いたこと3つ~創作ヲタクの感想~

2021年1月27日

こんにちは、もとみんです。

先日ようやく「鬼滅の刃」を読みました。今さらかよ!という感じですが、なかなか重い腰を上げることができなかったんですよね。きっとこのまま読まずに終わるのかな?とも思っていましたが、ひょんなことから読み始め、一気に読了しました。

 「鬼滅の刃」は2020年に大ヒットしましたよね。コロナ禍での巣ごもり需要にもマッチしていたのかもしれませんが、一番驚いたのはテレビでもがんがん取り上げられ、バラエティに声優さんたちがたくさん出演したことです。

Pixivなどでは、その数年前からキーワード検索ランキング1位を取り続けていたので、おそらくガチヲタクの人にとっては2020年のヒットは今更感があったことだろうと思います。しかしともかく、いわゆるヲタクじゃない層にも受け入れられたことがスゴイなあと思いました。

で、せっかく「鬼滅の刃」を読んだので、今回はその感想や考察などについて書いてみようと思います。同作品は温度高めで礼賛されることが多いようなので、ここではもうちょいテンション低めのフラット仕様でわたしがリアルに感じたことを記します。ちなみに漫画のほうについてです。

ただしこれは、とくに同作品をディスっているわけではありません。なんとなく「不思議だなあ」感じたことを素直に書いています。

 

台詞とモノローグのテンポが独特!

読み始めて一番に思ったのはコレ!セリフとモノローグの独特さです。細かいところなのですが、鬼滅の台詞のテンポはほかの漫画と違う気がしました。

たとえば、ワンピースの有名なセリフ「海賊王に、俺はなる!」は、倒置法を使っていますよね。これを真っ当に言いかえるなら「俺は海賊王になる」です。

倒置法はインパクトが強いからコレという決めゼリフに最高だと思うのですが、鬼滅の刃については通常の台詞から倒置法的なアプローチが多い気がしました。それと、長ゼリフの区切りも一般的な文章とは違うなあと感じましたね。ちなみにこれは初期のはなしで、後半は特に感じませんでした。

そして、モノローグ(心の声)も結構多い気がしました!少年漫画のばあい、数ページにわたってモノローグが続くってあまりない気がするんですよね。

また、たとえばキャラクターAの心情からキャラクターBの心情にシーンを移す場合、その間に「ここからは違うキャラの視点に切り替えますよ」というシーンが入るのが常道だと思うのですが、鬼滅の刃はけっこうそれがなかったので驚きました!

なるほど、これが令和で流行る漫画ということか…!と唸りましたね。漫画の絵柄や演出など、描き方にも流行りがあるので、勉強になりました。読んでよかったぜ!

 

水柱・富岡義勇の存在感…

鬼滅の刃公式Twitter(公式素材配布)より引用

 

主人公・竈門炭治郎(かまどたんじろう)とおなじく水の呼吸の使い手といえば、柱のひとりである水柱・富岡義勇(とみおかぎゆう)です。

ラスボス・鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)を倒すために敵地にのりこんだところからは、炭治郎属する鬼殺隊の総当たり戦になりましたが、このとき上弦の鬼ひとりにつき鬼殺隊数人で対峙するかたちでした。

それぞれ順番に見せ場がまわってくるわけですが、そのなかでも義勇はラストです。(本当のラストは炭治郎だけど)彼はもちろん活躍しましたが、想像していたより尺が少なかったので驚きました。

義勇は第1巻ですでに登場し、見ず知らずの炭治郎に対し「生殺与奪の権を他人に握らせるな!」と訓戒を与えた人物…つまり炭治郎を鬼殺隊に導いた張本人です。この立ち位置的に、炭治郎からすれば非常に重要度が高い人物といえるでしょう。

彼は炭治郎にたいして責任をもっており、それが絆としても描かれています。しかし、彼自身のエピソードは最後まで語られなかった。つまり柱のなかでも、最後の最後まで「どういう人なのか、どんな謎があるのか」が隠されていたわけですよね。 

こういう主人公にとって特別な位置にある存在って、なにか大きなものを抱えてる設定が多いと思います。実際、義勇さんも傷ついた過去を持っていて、今なおそれを引きずっているという設定だったわけだけど、最後の最後まで隠されていたわりにはさくっと終わってしまったのでわたくしめは義勇ロスになりました。

そう…私はいいたい…

 

もっと派手にがっつり義勇の見せ場がほしかった!

 

足りないのよ!義勇が足りねえ!義勇をくれえええええ!!!!

 

ええ…それだけです。つまり一読者の単なる希望です(笑)

義勇のばあいは最終的に生きているので、そこまで壮絶なエピソードはなくてよかったのかもしれません。

しかし、おなじく生きている不死川実弥(しなずがわさねみ)のほうが壮絶感が漂っている且つ活躍シーンが多い気がします。

また、おなじく生きている宇髄天元(うずいてんげん)に至っては一緒に任務をこなしているため活躍シーンが派手に多いし、炭治郎を見舞うシーンがあることから今後も交流があるんだろうなあと思わせます。

それに比べると、義勇さんはやっぱりもっと登場コマ数が多くていいはずだ!もっと活躍してもいいはずだ!という気がしないでもないんですよ!(力説)

というか、柱の中でも一番キツいエピソードがくると思ったんです、炭治郎との関係的に!だけど炭治郎は、柱のなかでは煉獄さんをリスペクトしてその意思を受け継いでいるし、自分の鬼殺隊としての原点である義勇さんへの温度はどうなんだってばよ!?っていう…

でもひょっとすると、彼はあくまで炭治郎を覚醒させただけであって、それ以上の含みはもたないのかもしれませんね。クールそうだし…

わたしのなかでは、義勇の立ち位置的に、もっと情熱的な上下関係がたくさん描かれるものかと思ったんですよ。でも意外と違ったので、それが不思議な感じがしました!

 

ストーリーがわかりやすい!

最後まで読み終わって感じたのは「ストーリーが簡潔でわかりやすい!」ということです。鬼滅の刃は一言でいえば「炭治郎が妹を助けるために鬼退治する話」ですよね。

創作教本では、漫画のストーリーはこういうふうに一言で言い表すことができなければならないといいます。そういう意味で、鬼滅の刃はゴールがはっきりしていてわかりやすかったです。

わたしは「食戟のソーマ」が好きなんですが、この作品とかは物語のゴールが若干わかりにくかったんですよね。

学園内で第一席をとりたいのか、父親を超えたいのか、定食屋ゆきひらをなんとかしたいのか…最終的に原作の附田先生が「アスリートを目指す」ことがゴールだとおっしゃってたので、やっと納得しました。

その点、鬼滅の刃はめっちゃわかりやすくて驚きました!

炭治郎の目標はつねに「妹・竈門禰豆子(かまどねずこ)を人間に戻し、鬼のいない世界で元通り平和に暮らすこと」。熱血系キャラだからこそ常々それを訴えてて、わかりやすかったですね。

そのうえ、宿敵・鬼舞辻無惨はけっこう序盤で姿を現していて、それ以上の敵は出てきませんでした。ここ10年ほどのジャンプヒット作は、あまり長引かせない傾向があるようにも感じますが、かなり昔の作品だと、ラスボスを倒したあとに次の宿敵が現れる…というのが多かったですよね。

この作品は気持ちよく終わってて良かったです♪

あと、鬼舞辻無惨が爽快なほど純粋な悪であることにも驚きました! ほかの鬼たちは悲しみや苦しみが語られるのに何もないとは! 無惨様マジに無惨様!

 

なぜヒットしたか?その理由を考えるのが楽しい作品

以上、今更ながら鬼滅の刃を読んで、個人的に驚いた点について書いてきました。この作品は大ヒットしたので、なぜここまでヒットしたのか考えるのがひじょうに楽しいです。今度はそういうことについても語りたいですね!

また、わたしが個人的に覚えている違和感もあるので、そういうのも併せて綴っていきたいなあと思います。

それにしても少年漫画はやっぱりいいですね!夢がある!ちなみにこの記事で義勇さんについて熱く語ったけど、わたしは天元のファンです(笑) 天元さんイケメンなのよ、外見も中身も!さすが3人も嫁がいるだけある…!

ではでは、また、、

 

鬼滅の刃 外伝 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 ちなみに外伝でなにか描かれているのでしょうか? きになるな~

 

 

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