こんにちは、もとみんです。
今日は血を吐く夢を見て、起きた瞬間も気持ち悪いというヒドい寝覚めでした。もっと景気の良い夢を見たいものです。カニ食べ放題とか。
それはさておき、先日音楽心理学の本を読みました。今年に入って「NO MUSIC 、NO LIFEゥゥゥ!!!」と感じる出来事が続きまして…
なぜ人はこんなに音楽に感情をゆさぶられるのだろう?
なぜ音楽を聞くだけで元気が出たり悲しくなったりするのだろう?
猛烈に音楽を愛する人とまったく音楽を聞かない人の差とはなんなのか?
こんな疑問がふつふつと湧いて、そうだ、音楽心理学についての本を読んでみよう!と思い立ったのです。
そんなわけで今日は、音楽家であり物理学者でもあるジョン・パウエル氏著の「ドビュッシーはワインを美味にするか?ー音楽の心理学ー」のなかから、好きな音楽による性格傾向について書いてみたいと思います。
音楽心理学の本を調べたらけっこう分厚くて本格的な本が多かったのだけど、この本はけっこう読みやすいです(´∀`)
性格特性による4つの音楽分類とは?
音楽心理学者たちは性格特性と音楽の好みを関係づけるために、さまざまな音楽を以下の5つにジャンル分けしました。心理学者ピーター・レントフローとサム・ゴスリングによるこの分類は、多くの専門家も明確で強力だとお墨付きを与えているらしいです。ちなみに、同じジャンルに属する音楽は好きになる傾向が高いのだとか。
例えばポップスと宗教音楽はまったく別物ですが、下の分類だと同じジャンルになります。そのため、両方好きになる可能性が高いとのことです。
好きな音楽による性格傾向については「ビッグファイブ」が採用されています。心理学好きなひとには耳タコでしょう。これは人間の性格を「開放性」「誠実性」「外向性」「協調性」「神経症傾向」の5つの項目で表したものになっています。
内省的で複雑な音楽
<主な音楽>クラシック、ジャズ、フォーク、ブルースなど
- 開放性の点数が高い
- 一般的に運動は苦手
- 言語的な能力に長けている
- リベラルな政治思想をもつことがおおい
激しく反抗的な音楽
<主な音楽>ロック、オルタナティブ、ヘビーメタルなど
- 開放性の点数が高い
- 言語的な能力に長けている
- 運動が得意な人が多い
陽気で様式化された音楽
<主な音楽>ポップス、カントリー&ウェスタン、サウンドトラック、宗教音楽など
- 外向性、協調性、誠実性の点数が高い傾向
- 運動が得意
- 保守的な政治思想
エネルギッシュでリズミカルな音楽
<主な音楽>ラップ、ソウル、電子音楽など
- 外向性と協調性が高い
- リベラルな政治思想をもつことが多い
「ビッグファイブ」を読み解こう
各ジャンルの性格傾向がわかったところで、つぎは「ビッグファイブ」による特徴について見ていきたいと思います。
ビッグファイブは5つの特性からなります。
外向性(E)
社交性や活動性、積極性を表す
- 高い人:外の世界に積極的に関わろうとする
- 低い人:内気で静かな生活を好み行動は抑制的
誠実性(C)
自己統制力や達成への意志、真面目さ、責任感の強さを表す
- 高い人:目的意識が強く最後まで根気をもって意思をつらぬく。時にこだわりが強くなり、完全主義や強迫的な傾向が出る。
- 低い人:不注意で飽きっぽく怠慢なところがある。計画的に物事を進めていくのが苦手な傾向もある。
協調性(A)
利他性や共感性、優しさなどを表す
- 高い人:人と関わることを好み協力して行動する。
- 低い人:他人に対してあまり親身にならず、自分のことを中心に考えがち。
神経症傾向(N)
刺激やストレス対する敏感さ、不安や緊張の強さを表す
- 高い人:神経質で不安を感じやすく行動は慎重になる。極端な場合には不安障害やうつ病を引き起こす。
- 低い人:情緒が安定しているが鈍感な面もある。リスクを過小評価して危険な行動に走りやすい可能性もある。
経験への開放性(O)
知的好奇心の強さ、想像力、新しいものへの親和性を表す
- 高い人:発想が独創的で革新的なことを好む
- 低い人:保守的で慎重なタイプ
ポップス好きは節約が得意!?
では、ビッグファイブによるキーワードを音楽ジャンルに当てはめてみたいと思います。恐らくこういうことだろうというのを含んでいるので、1つのネタとして読んで頂ければ嬉しいです!
ちなみに「神経症傾向」についてはどの音楽ジャンルにも明記されていなかったのですが、フォーブスジャパンの記事にこのような内容がありました。
神経症的傾向が強い人は幸せになりにくいが、高い創造性を持つ傾向にあるし、誠実さのレベルが高い人は一般的に健康で、節約が得意な傾向にあった。
コロンビア大学ビジネススクールとユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(ULC)の研究者らによる新たな調査では、同調性(親切さや人の良さ、寛大さ、温かさなど)が強い人は、同調性が弱い人に比べ、経済的に苦しい状況に陥りやすいことが分かった。
「高い創造性(クリエイティブ)=開放性が高い」だとすればクラシック系統とロック系統は神経症傾向が高いことになるのか??
クラシック、ジャズ、フォーク、ブルースなどが好きな人の性格は?
- 詩やオペラなど芸術が好き
- 反社会的行動をとることがあり、他人を罵る傾向
- 好きなスポーツチームとかあんまりない
- 果物、野菜が好き
- 甘口よりは辛口の白ワイン
- 自由を愛する(たぶん)
ロック、オルタナティブ、ヘビーメタルなどが好きな人の性格は?
- 詩やオペラなど芸術が好き
- 反社会的行動をとることがあり、他人を罵る傾向
- 好きなスポーツチームとかあんまりない
- 果物、野菜が好き
- 甘口よりは辛口の白ワイン
- アクティブ
ポップス、カントリー&ウェスタン、サウンドトラック、宗教音楽などが好きな人の性格は?
- パーティが好き、バーも好き
- 時間を守る
- 他人を幸せにしたい
- 家事は得意
- スイーツLOVE
- 自制心があって節約が得意
- お金儲けについて議論する
- だけど利他主義?
- だけどお金持ちにはなりづらい!?
- 変化を好まない
ラップ、ソウル、電子音楽などが好きな人はの性格は?
- パーティが好き、バーも好き
- 家事は得意
- 利他主義傾向
- 歌を歌うのがすき
- 日焼けしていたり刺青があったりする
- 自由を愛する
恋愛するなら利他主義傾向の人がいいかもしれないですね。これは主に「協調性」が高い人で、ポップス・カントリー、サントラ、ラップ、ソウル、電子音楽などが好きな人です。
逆に、協調性が低い人=利己主義傾向(自己中心的な傾向)と考えられるので、たとえばクラシックやジャズ、ロックなどが好きな人と恋愛するとひょっとして振り回されるかも…!?(自分はそんなんじゃない!という方、すみません…)
ビックファイブの内容をわかっていれば、もっと細かく「こうかも!?」というのが読み取れるので、気になるかたはビックファイブそのものもチェックしてみてください♪
「この音楽の良さがわからないヤツはバカ」は厨二病!?
それにしても音楽にはさまざまなジャンルがあります。たとえば同じJ-ROCKでも、スピッツとBUMP OF CHICHENではだいぶ違います。ゲスの極み乙女とわたしが愛するBLUE ENCOUNTもだいぶ違います。
こういう「大きな括りとしては同じだけど、厳密にいうと違うんだ」という感覚って、音楽好きの人なら多少もっているのではないかと思います。ただし、「厳密にいうとちがうけど、どっちも良いよね!」という人と「厳密にいうと違うんだから一緒にするな!」という人がいます。
後者の場合、「この音楽の良さがわからないやつはバカだ」といった激しい考え方の持ち主がけっこういます。去年久々にそのような方に出会いましたが、今年もまたそのようなタイプの方と出会って、「その音楽を好きなのはわかるけれど、だからといってそれを好きじゃない他者を攻撃するのはどうなのだろう…」といろいろ考えました。
そんな折、ジョン・パウエルさんの本を読んだら、その感情の正体がわかったのです。
「この音楽の良さがわからないやつはバカだ」
このような感情は一言でいえば「厨二病」なのだそう。
本来はティーンエイジャーのころに抱える感情で、これが大人になっても継続しているというわけです。かつてはわたしもコレでした、、
音楽って本当にいいものですね(水野晴郎さん風)
そんなわけで今回は音楽心理学のはなしでした。この本にはもっといろいろな面白ネタがつまっていたので、もっとじっくり読み込みたいですね。そういえば著者のジョン・パウエルさんは音楽演奏家でもあるけど英国の物理学者でもあるそうです。
音楽心理学の本をいろいろ探していたら「音楽=物理」というのがようやく理解できました。数字を扱うので理系科目とは思っていましたが物理か!と。でも物理と感情はまた別物だから、やはり音楽心理学は興味深いですね。
ではでは、また、、