こんばんは、もとみんです。
先月GWに、BOOK OFFでまたしてもスーパーセールがありました。ということはもちろん爆買いです。一番欲しいと思っていた本はゲットできなかったのですが、その他のさまざまな本に出会ってほくほくしました。
昨今は、「これからAI時代がやってきてロボットに仕事が奪われるけど、どうやって生き残ったらいいか?」的な本がたくさん出ていますよね。たとえば堀江貴文さんと落合陽一さんによる「10年後の仕事図鑑」とか話題になったと思います。
こういうテーマの本を読んでみたいなと思っていたところ、たまたま、成毛眞さん著「理系脳で考える AI時代に生き残る人の条件 」が目に留まりました。わたしは過去記事でも理系知識ほしいだの理系がわからないだのなんだの嘆いてきたので、このタイトルにビビッときてしまったんです。
この本では、これからのAI時代を生き残るには「理系脳」が必要だよ、ということを述べられています。
じゃあ理系脳とはなにか?
その条件は4つあって、出身学部は関係なく、今からでも鍛えられるそうです。
ということは…
文系でもいまから生き残れる人間になれる!!!
たとえばこれが「これから生き残るためには理系じゃないと無理っすねー」という内容だとレベル5デスで即死みたいな感じなのですが、読んでみると意外とそうじゃない。
そもそも理系学部出身=理系脳ではないという。つまり文系でも理系脳の持ち主がいるということです。
これは…光が見えてきた!?
「理系」「文系」は受験用の分類
いままで理系について語られている本をいくつか読みましたが、それらの本によると、そもそも文系や理系というくくり自体がおかしく、これは日本独自の受験用の分類でしかないそうです。
第一に、理系は実験などを行うため文系に比べてお金がかかる。そこまでお金をかけられない場合はおのずと文系を選択することになる。
第二に、文系のほうが受験のハードルが低いため、「大学受験に確実に合格すること」を目標にした場合は文系を選択することが多い。
世間的には理系より文系の人の方が多いらしいのですが、日本は大学合格を目的とした教育システムになっているため、それに沿って学ぶ教科が違うからそのような状況になっているようです。
これについては以前読んだ「理系バカと文系バカ (PHP新書)」という本に詳しく書いてありました。ちなみにこの本も、基本的には理系を勧めています。文系礼賛しているかたが読むとおそらく150%くらいムカッとくるだろうと思われるほど文系がバカにされています(笑)
しかしこの本の結論は理系になれ、ではない。いわば理系と文系のハイブリッドを目指そう、というものです。この本もめっちゃオモロイので、気になる方がいらっしゃいましたらチェックしてみてくださいませv
理系と文系にまつわる本なら、こちらも面白いです!
ちなみにこの本↑には、他の国と違って日本はトップの人間がほとんど文系だからやばいよ、といったフレーズがありました。日本は義理人情の国だから押しに弱いみたいなところがありますが、もしかするとそもそもそれはトップの問題なのでしょうか?
今回の「理系脳で考える AI時代に生き残る人の条件」にも国のトップについての言及があるのですが、こちらの本では「理系学部出身だけど文系脳のもちぬしがトップになっているのが問題だ」といった切り口になっています。
これらを鑑みると、どうやら問題は「文系脳」にあるような気もしますね。じゃあ文系脳のどんなところが問題なのか?
その答えは、理系脳がどんなもので、どんな思考のひとなのかを探っていくと、おのずと見えてきます。
「理系脳」の4つの条件とは?
では理系脳とは一体どういうものなのか? この本によると理系脳の条件は4つあり、これに当てはまる人はこれからのAI時代を生き残れるだろうということです。その条件とは、以下のようなものです。
一応作者の基準をもとに塩コショウをして書いていますが、わずかなニュアンスのブレもないように内容が知りたいという場合は本書をぜひご参考くださいませ!
1.新しいものが好き!変化をいとわない
新しいSTEM(サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、マスマティクス)=科学技術に興味があること。
たとえば最近だと、ドローンに興味をもったり、セグウェイに乗ってみたり、paypayを使ってみたり、新機能を搭載した新しいiPhoneをさっそく購入するようなことが当てはまります。
新しいものに触れないと新しい発想は出てこない。新しいものに興味がないと時代遅れになり、時代に合った解決ができなくなります。
2.今を生きる!過去を振り返らず未来志向
自分探しや自分磨きをするようなキャリア志向ではなく、「今この瞬間に」自分のすきなことに集中していること。
没頭していると予想外のことが起こって知識が増えたり、次はどうしようかと考えるようになり、「ああすればよかった…」と後悔している暇もないので未来志向になれます。
「あの頃は良かったよな~」と過去を振り返ったり愚痴を言ったりしているだけなのはNG。ただし参考資料として過去を参照するのはOKです。
3.根性論よりフレームワーク!なにをしないかが明確
自分のできる範囲を理解しており、自分の力が及ばないところには無関心。
頑張ればできる!という根性論ではなく、頑張らなくてもいいような仕組みを作っておこう、という思考なので、イノベーションを起こせます。
自分に無関係なことにも興味津々だったり、何にも無関心で話題がなく食べ物や天気の話をしたりするのは文系脳です。自分のできることにコミットしていないので、この場合は変化を起こしたりイノベーションを起こしたりできないそう。
理系脳の人は自分の力が生かせる範囲や場所を理解しているので、その範囲外での言動に時間を使いません。
4.無駄がない!コミュニケーションも合理的
余計なコミュニケーションに時間を使わず、話す内容に無駄がない。
たとえばメールのタイトルに「こんにちは」「○○です」といった挨拶ではなく「○○の件」と、どんな内容なのかわかりやすく書きます。
世間的には情緒的で共感を得るコミュニケーションが好まれるため、理系脳の合理的なやり方は冷たく思われるかもしれません。しかし理系脳は、愛想がないことより情報の間違いや腕が劣っていることのほうが問題だと感じるようです。
以上が「理系脳」の条件です。
わたしは当てはまる部分とそうではない部分と両方あるなあと感じましたが、みなさんはどうでしょうか?
そもそも現代は合理主義的で、理系脳の時代なのではないか?
スマホ時代になってから理系脳のひとは増えているのではないかな?という気がします。
個人的に、2012年くらいから世の中はだんだん合理的になっているなあと感じていて。それはいろいろなことが機械化しているから当然かもしれないけれど、仕組みだけではなく、考え方や生き方自体も合理的になっている気がします。
たとえば2番目の条件に「今この瞬間を生きる」という刹那主義がありますが、これは目の前のことに集中するということで、瞑想やヨガが流行っていることにも通じます。集中力が上がればアレやコレやと注意散漫にならないため、パフォーマンスが上がって効率よく時間を使えます。つまり無駄がなくなる。
また断捨離やシンプルライフ、ミニマリストが流行るのも、4番目の条件の「無駄がない」に当てはまるでしょう。
この項目には「情緒性を排除し、共感を重視せず、結論一直線の合理的コミュニケーション」といった文言が出てくるのですが、共感を重視しないというフレーズを見た瞬間に「きたーッ!」と興奮してしまいました。
共感性の低さといえば思い出すのは「サイコパス」です。サイコパスはやべーやつだけど、その特性をうまく活かせば成功者になれることでもおなじみです。
現代は起業や副業、パラレルキャリアが当然の時代なので、どうしたって個々人のビジネス感覚が問われるでしょう。ということは、ある意味では共感性の低さは武器になるといえます。実際そういう人生の歩み方をしている人が増えていることは、共感性の低い個人主義&合理主義のひとが増えている証拠ではないかと思うのです。
そこでふと思ったのですが、ひょっとすると理系脳とサイコパスってなにか関連性があるのではないでしょうか?
もちろんここでいうサイコパスは悪い意味ではありません。あくまで、共感性が低い(=個人主義)が故に迷いがない判断ができる=合理的という意味で。
お金持ちは理系脳らしい?
この本には「お金持ちはなぜ理系脳なのか?」という章があります。この章では、20個のキーワードについてどのくらいの知識があるか、収入に合わせてその回答が変わることが紹介されています。
しかし…この20個のキーワードがこれまた難しいんですよ!
これについて説明しなさいと言われたら正直かなり難しいです。はっきりいって20個全部そんな感じだったので、わたしの場合は理系脳とか文系脳とか以前に知識が全然足らないなあと思ってガクッとしました;;
ちなみにこのキーワードは10こずつ理系キーワードと文系キーワードにわかれているのだけど、意外とわたしの場合は理系キーワードのほうが耳にしている量が多めでした。理系キーワードの一例としては、「イーロン・マスク」「ヒッグス粒子」「GPU」など。文系キーワードは「イデア」「立憲主義」などです。
やはり知識そのものも必要なのだなあとしみじみ…。
ちなみにお金持ちが有するような知識は、学校やニュースだけでは得られないと書かれています。それ以外の部分で興味を持って知識を吸収せよ、ということなのですね。ちなみに、あくまで「新しいキーワード」を知っていることが重要なようです。
問題解決に長けている理系脳
本書によると、前述した4つの条件に当てはまらなかった人でも、理系脳は鍛えることが可能です。まずは4つの条件に合うような行動をしてみるのが1つのポイントです。
それ以外にもいくつか具体的な方法が書かれているのですが、個人的に気になったのが「犯人探しよりも原因探し」という言葉です。どうやら理系脳は、犯人ではなく原因にフォーカスするようです。つまり問題解決能力に長けているといえます。
世の中で事件が起こると、必ずといっていいほど「誰に責任があるのか」が問われますよね。確かに、場合によっては責任の所在を確認することは大切かもしれないけど、さらに重要なのは「すでに起こってしまった問題をどう解決するか」ですよね。
だって、誰かを攻めていても時間がたつだけでちっとも問題解決しない。抜本的な解決をしなければ結局同じことが繰り返される。で、また誰が悪いと延々と言い争う。それって時間の無駄ですよね、、
これについてはいつも疑問に思っていたので、この本のなかでスバリ斬られていて、個人的には気持ち良かったです。
めちゃくちゃ個人的なことなんですけど、身内に犯人探しが好きな人がいるんです。「これ誰がやったんだ!?」とか、「これをやったのは自分じゃない」とか、とにかく何かが起こると真っ先に「自分は責任がない」「誰が悪者なのか」ということにだけスポットを当てるんですよね。
責任の所在がどこにあるのか確認するのはいいのですが、「じゃあ今後こうしようね」という改善策がないのが問題なんです。犯人捜しをしたらそれで終わりなんです。
その先の議論がないから永遠に問題解決しない。なぜそんな状況に陥るかといえば、「自分は悪くない」を証明したいだけだからです。
この保守的な考えは、この本でいうところの文系脳です。対する理系脳の人は、実験と検証を繰り返すのだそう。つまり自分の思うようにいかなかったり、自分のミスでなにかが起こっても、それはそれとして受け止められるということですよね。それは1つの失敗サンプルでしかないというか。
メンタルを鍛えることが先かもしれない件
そう考えると理系脳のひとはメンタルが強いといえそうです。もし現在理系脳じゃない人がそれを目指そうとするなら、まずはメンタルを強くしないといけないかもしれませんね。もともとメンタルが強い人は問題ないと思いますが!
しかしメンタル強化はこれまた全然違う領域のはなしだろうと思うので、前述した4つの条件を満たすだけでは難しいですね。
わたしなんぞはいつも「メンタル強くなりたい!!!(切実)」と思っていますが、子供のころの愛着スタイルも関係してくるのでさすがに一筋縄ではいかないです。
だけどメンタルが弱いと、以前記事で書いたけれど、いちいち胃痛に苦しんだりダメンズ共依存になったりといろいろ問題が発生します。つまり問題が爆増するということですよね。これはある意味、理系脳と対極にある感じがします。
とにもかくにも問題解決から遠ざかるので、どちらにしろメンタル強化は必須みたいですね。
理系脳は今からでも鍛えられる
そんなわけで、これからの時代を生き残れるという「理系脳」についてでした。
個人的に問題解決能力の高い人を尊敬しているので、理系脳っていいなあと思います。この手の本を読むと自分の文系具合をしみじみ感じるので、余計にそう思いますね!
そうそう、そういえばこの本に「経済を学ぶのは時間の無駄」って書いてあったんですよ!
しかしわたしは年初に書いたとおり経済とかファイナンスの知識がほしいなあと思っていまして…もうそういうところが文系脳なのかな!?と思いましたが、そもそもこのエントリーを書いてる時点で文系脳な気がしてきましたw
やばい、生き残れないかも…フェニックスの尾をください。
ではでは、また、、