こんにちは、もとみんです。
今回はずっと前から考えていたことを書こうと思います。ずばり、サイコパスとHSPの繋がり(?)についてです。
反社会性パーソナリティ障害であるサイコパス。繊細さんといわれるHSP。前者はかなり前から広く知れ渡っていますが、最近ではHSPも認知度が高まっていますよね。
この両者はほぼ両極にあるといっても過言ではありませんから、例えばサイコパスでHSPといった人物像は考えにくいと思います。しかし、ある条件がそろった場合なら、ひょっとしてイコールになる可能性もあるのではないか…?と思ったんです。
そんなわけで今回は、「サイコパス気質と繊細なHSPが同一人物である可能性」について考察していきたいと思います。
サイコパス・HSPとは?
まずはおさらいですが、サイコパスとHSPはそれぞれ以下のような特徴をもっています。細かく書くと長くなるので、ここでは特徴の一部を抜粋して記載します。
サイコパスの特徴
- 良心が異常に欠如している
- 他人に冷淡で共感しない
- 慢性的に平然と嘘をつく
- 行動に対する責任が全く取れない
- 罪悪感が皆無
- 自尊心が過大で自己中心的
- 口が達者で表面は魅力的
HSPの特徴
- 優れた良心の持ち主で裏切り行為をしない誠実さ・私情を挟まない正義感をもつ
- 愛情や喜びをより深く感じ取る
- 親切で共感力が強い
- 独創性が豊か
- 言語能力が高い
ネット上にはサイコパスやHSPの診断もあるので、どちらかに当てはまっているという方もいると思います。かくいうわたしもその一人です。
尤もネットでの診断は確定ではありませんし、本当は違ったというパターンもけっこうあると思います。
仮に「もしかしたらそうなのかも…」と思ったとして、HSPの場合はお医者さんに相談できるけれど、サイコパスはおそらく相談できないですよね。
そう考えると、ネットでの診断でサイコパス・HSPといった結果が出ても、必ずそうだと断言するのはちょっと難しいのかもしれません。
…というわけで!
今回の記事では、「サイコパス=サイコパス的な気質をもつ人」「HSP=HSP的な気質をもつ人」といった、大きなくくりとして記述していきます。
16タイプ診断の結果は、ずっと一緒ではない?
突然ですが、「16性格診断」というのがあるのをご存知でしょうか?
これは過去記事(あなたの16性格診断キャラは誰?MBTIテストしたら夜神月タイプだった件)でも取り上げているので、もしまだ試したことがないという方がいたら、ぜひ試してみてください!
この「16性格診断」では、診断結果が16種類のキャラクターに分類されています。
日本語サイト「16類型性格診断」の統計によれば、日本人に最も多い性格タイプは「INFJ型:優しく寛容な口下手」で、「人に優しく創造力豊かで協調性が高い。人間関係や感情を鋭く見抜き、組織や集団の和を整える力がある」という特徴をもっています。
一方、いわゆるサイコパス気質と考えられるのが「INTJ型」で、「16Personalities」のサイトによれば16タイプの中でもっとも少ない型なのだそう。もっとも、日本語のサイトの統計では一番少ないわけではないようですが、それでもやはり稀少らしいです。
わたしが初めてこの性格診断をためしたとき、結果は「INTJ型」でした。その当時は、どんな診断でもだいたい結果がサイコパス気質だったので、自分でも「わーお」と思ったものですw
ところが数年後に再度ためしたところ、診断結果が変わっていたのです。これはつまり、「環境や思考の変化によって性格は変わる」ということですよね。
もちろん、ネット上の性格診断の結果を100%信頼できるかどうかはわかりませんし、そもそも本当の性格がそういったテストで導きだせるのかも定かではありません。
しかし時間経過によって診断結果が変化するということは、「自分はこういう人間だという判断はその時点ではほぼ確定でも、未来には変化する可能性がある」ということだと思うんですよね。
「自分はこういう人間だ」と思っていても、実際の性格は移ろいやすい。
では、自分が変化したことに自分自身が気づいていなかったら、どうなるでしょうか?
「自分が認識している性格」と「本当の性格」
たとえば先ほどのわたしの例で考えてみると……、
1,最初の結果が「INTJ型」だったため、自分はサイコパス気質の人間なのだと認識しながら日々を過ごす。
2,ところが数年後には違う性格へと変化
3,自分は「サイコパス気質である」と認識しているので、その思考のもとに行動し続ける。
…どうでしょうか、こうなると「自分が思っている自分」と「本当の自分」がだんだんと離れていきますよね?
そのズレにずっと気づかないままだったら、無意識のうちに、いわば「性格の擬態」が行われ続けることになります。
こう考えていくと、「自分が思う自分の性格」と「本当の性格」はだいぶ差がある可能性も出てきます。ひょっとしたら正反対というパターンもありえるかもしれません。
そう…そこで思ったんです。
サイコパスとHSPが正反対の気質であっても、人によってはイコールの可能性があるかもしれない、と。
サイコパスはHSPに擬態できるか?
では仮に、サイコパスがHSPに擬態することを考えてみます。
サイコパスは他人に共感しないので、共感力の塊のようなHSPのフリをするのは結構ツラそうですよね。ただ、口がうまく嘘をつくことに抵抗がないので、まったく不可能ではないでしょう。
こう考えると、本来サイコパス気質の人がHSPに擬態することは可能だといえそうです。
ただし、サイコパスには成功者が多く、そのままの状態ですでに魅力的な人物でもあるわけですから、わざわざHSPのフリをするメリットがないですよね。
HSPはサイコパスに擬態できるか?
じゃあ逆のパターンはどうでしょうか?
HSPがサイコパスのフリをするのはこれまたツラそうですね! ドラマにたっぷり感情移入する人が、それを見ても何も感じずにいるのは結構しんどい気がします。心情的には、サイコパスがHSPのフリをするよりも大変かもしれませんね。
ということは、HSPはサイコパスのフリはできないのか?というと……ここがミソなのですが、わたしとしてはこれは不可能ではないと思うんです。
なぜかというと、「HSPがサイコパスのフリをするのには、メリットがあるから」です。
実は危険!身近にいるHSPを狙う人々とは…
テッド・ゼフの著書「The Highly Sensitive Person's Companion」では、HSPはこのような定義になっています。
五感が鋭く、精密な中枢神経系を持ち、良い刺激にも、悪い刺激にも強く反応する感受性の強い人達
「感受性が強い」というのは、クリエイティブな仕事をする人にとってみれば最高の資質ですよね! その証拠に、HSPはアーティストやカウンセラーなど繊細なものを取り扱うことに長けているそうです。
しかし問題なのは、悪い刺激にも強く反応する、という部分でしょう。
HSPは繊細で共感力が強いため、他人の悪口や愚痴、鬱屈としたニュースなどのネガティブ要素に触れると、ダイレクトに影響を受けてしまいます。それを何度も繰り返せば、心は疲弊し、心身バランスが崩れるのも必至です。
こういった資質をもつHSPにとって、気を付けたいタイプの一つが「話を聞いてもらいたい人たち」です。
話を聞いてもらいたいというのは誰だって感じることだし、ごくごく普通のことでもありますよね。「ねえねえ、ちょっと聞いてよ~!」といわれれば、多くの人たちは「どうしたの?」と普通に返すのではないでしょうか?
でもですね、ここでお話しする「話を聞いてもらいたい人々」は、そういう人ではなく、HSPをピンポイントで狙ってくる人たちなんです。
なぜ彼らがHSPを狙うのかというと、HSPはその共感力の高さを活かして、ほかの人が聴いてくれないような話にも優しく付き合ってくれるからですよね。
たとえば、こういう話題ってどう思うでしょうか?
- 過去の栄光
- 自慢話
- 求めていないアドバイス
- まったく興味のないものに対する解説
- 共通項のない世間話
自分が話すぶんには気持ちいいかもしれないけれど、一方的に聴くとしたらちょっとしんどいですよね…!
もちろん、誰だってこのような会話はすると思うし、たまに付き合うのはコミュニケーションの一つとしてアリだと思うんです。
ただ、「話をきいてもらいたい人たち」の場合、ちょっと問題があります。
たとえば自分が話をしているとき、相手が話に疲れていそうだな…と思ったら、おそらく多くの人は「これ以上は申し訳ないな」と話を切り上げるのではないでしょうか。
ところが「話をきいてもらいたい人たち」はそうはせず、そのまま話し続けます。
それはなぜかというと…
ストレス解消だから!
快感だから!
です。
彼らは、「誰かに話を聞いてもらいたいのに聞いてもらえない」状況だったからこそ、ストレスが溜まっているんですよね。そしてそのストレスを解消してくれるのが、ズバリ話をきいてくれるHSP!
ストレス解消できるのはスッキリ快感ですから、話を聞いてくれるHSPを見つけたら、それはやっぱりガッチリと掴んで手放さないですよね。
そうなると、HSPはほかの人がサジを投げたような話題をずっと聞き続けることになります。そして一気にストレスゲージがマックスに…!
そう、つまり「話をきいてもらいたい人たち」はストレス解消できるけど、その代償にHSPはごっそりストレスがたまるというわけです。
しかもその内容はほかの人が聞きたがらないような内容ですから、どちらかといえばネガティブ要素の可能性大です。つまり「悪い刺激」です。そうなると、さらにHSPはダメージをくらってしまいます。もはやライフはHP1の瀕死状態。
HSPはネガティブ要素にどう対処するか?
ネガティブ要素に触れ続ければ、誰だって心が病んで病気になりますよね。しかしHSPの場合は繊細で感受性が強いため、そのダメージはほかの人より大きくなってしまいます。
じゃあHSPはどのようにネガティブ要素に対処するのでしょうか?
一番に考えられるのは、できることを意識的にやって対処する方法です。これはネットを検索すればたくさんの情報が出てくるので、HSPかもしれない…と考えている人はすぐに実践できますよね。
そしてもう一つ、これが今回の考察のキモなのですが、「無意識に対処する方法」があると思うんです。
できることを意識的にやって対処する場合は、まずもって自分がHSPだと自覚する必要がありますよね。しかし例えば、自分がHSPだとはまったく考えていない場合などは、無意識の対処しかできなくなります。
この無意識の対処の一つが、
「サイコパスへの擬態」
です。
HSPがサイコパスに擬態するメリット
ネガティブな要素を継続的に向けられると、感受性の高いHSPは心を壊されるような大ダメージを受けるでしょう。それはツラいし、もうこれ以上は無理!というボーダーがあると思うんです。
心というのは面白いもので、そういうとき自分を守るための行動を起こします。
例えば自己愛が強くプライドの高い人は、会話中の相手が自分より上だと感じたとき、自分が傷つかないようにその会話の記憶を忘れることがあるのだそう。
また、誰かから聞いた知識を、まるでもともと自分が知っていたかのようにしゃべるなど、記憶の改ざんを行うパターンも多いとのことです。ん~記憶ってほんと曖昧なものですね!
とにもかくにも、心はときに嘘をついてまで自分を守ります。HSPの場合もこれと同じことが起こったとしたらどうでしょうか?
さきほどの「話をきいてもらいたい人たち」の例で考えてみると……
1,HSPは心を守るために相手に感情移入しないキャラをつくり、相手の話を途中で遮る or 最初から聞かない
2,話をきいてもらいたい人たちは、「この人は話をきいてくれない」と認識する
3,話を聞かなくて済んだという成功体験により、無意識に感情移入しないキャラを続けていく
4,やがて、自分は相手に感情移入しないキャラなのだと認識するようになる
つまり……、
繊細な心が傷ついて壊れないように、対極にあるサイコパスに擬態して、心が反応しないようになっていく
ということです。
そのようなわけで、HSPがサイコパスに擬態することには、
自分の心を守る
という、ものすごく大きなメリットがあるのではないかと思うのです。
サイコパスとHSPが同一人物である可能性
今回なぜこんなことを考えたかというと、前述したとおり、わたし自身が「16性格診断」でサイコパス気質の「INTJ型」となった後、ほかの型に変化したからです。INTJ型とはけっこう違う型になったので、あれ!?と思ったんですよね。
そこでふと頭をかすめたのが、小学校のころのことでした。
わたしが小学生のころ、担任のN先生がクラスメイト全員に「〇〇No.1」という称号をくれたんです。例えば足の速いひとには「足の速さNo.1」みたいなかんじですね。
で、わたしはどんな称号だったかというと、「感受性No.1」だったんですよね。
自分自身はなにも感じていなかったけれど、担任の先生はそう感じていたのでしょう。ちなみにその先生は演劇もやっていたので、人の感情などの感性については造詣が深かったと思います。
そうか、自分って感受性が強かったのか。そんなことを考えていたら、そういえばわたしが今まで作り上げてきた創作作品の感想でも、まさに感受性に関わる内容のものを数多くいただいたなあというのを思い出しました。
ということはつまり、わたしはサイコパス気質ではなく、むしろ対極にある感受性の強いHSP気質なのでは…!?と、今さら気づいたわけです。
じゃあなぜ正反対のサイコパス気質であるINTJ型になったのか?というと、これはそのとき信じていたメンターや思考法、自分が置かれていた状況が関係していたかもしれません。そこを考慮すれば、もうほんとに心底納得だったんです!
しかしそこでもう少し掘り下げて、なぜそのメンターを信じていたのか?なぜその思考法をしていたのか?なぜそういう状況にあったのか?を考えてみました。
そうしたら、その核にあったのは「馬鹿にされたくない」だったんですよね。そしてそこには、「馬鹿にされる=傷つく」という思考のベースがあることに気づきました。
つまりこれは、「自分の心を守るために自分の表面だけを変えた(=擬態した)」ということだったわけです。
このような自分の経験から、今回の「サイコパスとHSPが同一人物である可能性もあるのではないか?」ということを考えました。
結論としては、
HSPが心を守るためにサイコパスに擬態するならば、両者が同一人物である可能性がある
といえるのではないでしょうか?
もちろんこれは、あくまで一個人の考察ですので、その旨ご留意いただければと思います!
本当の自分は、一人だけではない
もしかすると世の中には、わたしと同じようにHSP気質でありながらサイコパス気質に擬態している人がそこそこいるのかもしれません。
しかしそれは無意識に行っている可能性もあるし、その現状が気に入っている方だっている。だから、仮にそうだとしても自分自身でそうだと気づくかどうかはわかりません。それに、その結果が気に入っているならそれを信じるほうが幸せですよね。
そういえばどこかで、「人間は多くのペルソナを使い分けていて、そのどれもが本当の自分なのだ」という記事を読みました。
映画や漫画などではよく「そんなのあなたらしくない」とか「お前らしいよ」といったセリフが見られますが、実のところ、これは全部が正解であり不正解ということですね。自分らしくない自分も自分だし、自分らしい自分も自分。ある意味、わかりやすいかもしれません。
そうはいっても、この先もまた「自分の得意なものはなんなのか」とか「自分にあったものはなんなのか」とか、いろいろ悩むと思うんですよね。もう~いくつになっても悩みは尽きませんね。
皆さんはどんな自分を認識していますか? それはどんな自分ですか?
そして、どんな自分も好きだと胸を張っていえますか?
ではでは、また!